Logicool MX518 日本版 と Microsoft Habu Mouse の比較

同じ日にマウスが2個届いた。一つは Microsoft Habu Mouse の不良交換品。交換前のは 左ボタンがチャタリングを起こしていた。 先に交換品を送ってくれる方式なのはGJ。

マイクロソフト ゲーミング マウス Habu Laser Game Mouse 9VV-00007

マイクロソフト ゲーミング マウス Habu Laser Game Mouse 9VV-00007

もう一つは最近日本版が発売された Logicool MX518。海外では一年以上前に発売されていたものだが、日本版は表面が梨地仕上げになり、カラーは黒一色になった。海外版の派手なメタリックカラーは日本では好まれないと判断したのだろう。

LOGICOOL オプティカルマウス 1800dpi高精度センサー搭載 MX-518

LOGICOOL オプティカルマウス 1800dpi高精度センサー搭載 MX-518

せっかくなので使い勝手を比較してみる。
…とその前に一つだけ注意しておくと、HabuはMS製マウスのラインナップの中ではかなり特異な代物なので、他のMS製マウスを連想した人はそれを一度忘れた方が良いと思う。

ドライバ - カスタマイズ性

Habuのドライバのカスタマイズ性は非常に高い。全てのボタンを自由にカスタマイズ可能だ。DPIやポーリングレートもGUIから変更できるし、設定はマウス側に保存されるため別のPCに装着してもカスタマイズ内容は残っている。ただしLEDを消灯する設定が保存されない。別に致命的な不具合ではないのだが、だからといって直さないというのもどうなのだろう。

一方LogicoolのSetPointでも全てのボタンをカスタマイズ可能ではあるものの、解像度変更などの一部の機能は特定のボタンにしか割り当てられないため多少劣っている。DPIやポーリングレートをGUIから変更することはできないため、その特定のボタンを他の用途にカスタマイズした場合は解像度変更は不可能となる。必要以上に制約されているという印象だ。

ドライバ - ポインタの追従性

ポインタをゆっくりと、1ピクセル/フレーム未満の速度で動かすような場合の操作感は大きく異なる。SetPointは細かいぶれを吸収するため、ピクセル単位の操作では安定感がある代わりにマウスがやや重く感じる。Habuのドライバはそういった補正を行わないために軽く感じるが、ピクセル単位の操作では不安定感がある。

マウスを大きく動かした場合、加速のかかり具合は両製品で微妙に異なっている。どのように違うのかうまく説明できないが、特にどちらの方が使いやすいということもなかった。

形状とボタンのクリック感

マウスを普通に持った場合はMX518の方がやや良好に感じられた。

しかしサイドボタンやホイール手前のボタンを多用する場合は、マウスのやや手前側を持つことになる。その場合はHabuの方が明らかに安定感がある。サイドボタンはパネルを交換することで位置を変更できるため、手の小さい人でも使いやすい。ホイール手前のボタンも押しやすく押し間違いにくい。MX518はサイドボタンの位置やホイール手前のボタンの感触に中途半端さを感じる。

グリップ性

センサーのグリップ性はレーザーマウスであるHabuの方が明らかに良い。MX518は下にマウスパッドか紙を敷かないとグリップしない。

ソールの滑らかさはHabuの方が良好なのだが耐久性では劣っている。製品には最初から交換用のソールが付属しており、開発元もこの問題は理解しているのだろう。MX518はソールの面積が大きいため、摩擦による抵抗が多少強い。耐久性は悪くないと思われるが、実際に長期間の使用を行ったわけではないのでただの推測である。

まとめ

MX518はレーザーではなくオプティカルだが、動作の安定性や品質では一日の長がある。ただし追加ボタンを多用する場合はHabuほどの使い勝手は得られない。
HabuはRazerが関わっているだけあって見事なじゃじゃ馬で、画像処理のようなピクセル単位の微調整を行う作業には向いていない。しかし追加ボタンを多用する場合には使い勝手はとても良い。ただし私が最初に買ったHabuは接触不良だった。交換後は問題は起きていないのだが、ハードウェアの品質面で一抹の不安が残るのは否めないところだ。

現在は主にHabuを使って、ピクセル単位の微調整が必要な時だけMX518に持ち替えるという使い方に落ち着いた。スマートではないかも知れないが不満は一通り解決したことになる。

追記 2011/2/14

Habuは表面の塗装が劣化した。左右の透明な部分は黄ばんで少しベタつく。アルコールで何度も拭いたら表面がテカテカになったがまだ使った。そのうちホイール回転の検出部品がおかしくなった。検出部品にゴミが詰まったのだと思うが、掃除できる作りになっていないため寿命であると判断して使用終了。

2.5年で壊れたことになる。
基本的には良いマウスだと思うが、耐用年数は元々あまり高くないようだ。